あしたを祈って


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激しい揺れの中で

体中の血液が凍った

心臓が止まるのを感じた

 

揺れ続ける街並みを歩きながら

何もかも、失うことを覚悟した

 

しかし、

本当に辛い思いをしているのは僕ではなくて

僕が生まれ育った

北の地方の人々だった

 

残酷な日々は続いている

 

愛する家族、友人、大嫌いだったアイツでさえ、

生きてまた会えたなら

強く抱き合って、

きっと涙をこらえきれないだろう

 

僕はかくも臆病で

しかし人間はかくも勇敢で

僕はかくも短気で

しかし人間はかくも寛容で

僕はかくも無力で

しかし人間はかくもたくましい

 

長く、寒く、息苦しい悪夢の中で

僕にできることはなんだろう?

 

暗闇に光を灯すような魔術を

僕は使えないのです

 

自分の顔をちぎって

空腹の子供に与えることもできません

 

それでもきっと

この僕の命が

この僕の何かが

いつかどこかで役に立つはずだと、

そう思い込まなければ、

とてもとても

僕は生きてはいけないのです

 

途方に暮れて、

言いようもない罪悪感の中で

僕はただ

明日の出番を待っているのです

 

一刻も早く

悪夢が終わることを祈りながら

(c) legend of future 2010

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